再生可能エネルギー電力(以下「再エネ電力」)の利用ニーズがあります。

 でも、発電した電力が一度電力ネットワーク(送電ネットワーク)に入ってしまうと、他の電力と同化してしまうことから、もはや発電元を特定することは不可能となり、「トレーサビリティ(電源特定)」ができません。

 そこで、再エネ電力の利用要件である再エネ電力のトレーサビリティを担保し得るシステム発明が特許になりました(特許第7083437号)。

【請求項1】
複数の発電装置のそれぞれについて、前記発電装置によって発電する電力のうち所定の電力ネットワークに所定の単位時間内に送電する供給量を取得する手段と、
前記供給量に対応する取引通貨を発行して前記電力の供給者の供給者ウォレットに送付する手段と、
複数の需要者のそれぞれについて、前記所定の電力ネットワークを介して前記需要者が前記単位時間内に受電する需要量を取得する手段と、
複数の前記発電装置からの前記供給量を上限として、前記需要量に対応した前記取引通貨のトランザクションを夫々生成する手段と、
前記トランザクションに基づいて前記供給者ウォレットから前記取引通貨を、対応する前記需要者の需要者ウォレットに送付する手段と、
を備える情報処理システム。

 ある時間帯(例えば、30分毎における発電量と需要量)における電力の「入」と「出」を把握したうえでトークンを取引することとすれば、電力の取引を疑似的にトレースすることが可能となるとのこと、普及につながるといいですね。